おしゃれな欧風ワイン蔵 取材報告  (by えつこ)

新潟県巻町  カーブドッチ ワイナリ

第 3 話

あれ?あの建物は何?
   
近づいていくとそこはレストラン。平日にもかかわらず結構お客さんが入っているようです。ショップからレストランへ続く通路はイングリッシュガーデンになっています。
   
ここは欧風レストランになっていて海が近いため新鮮な魚介を生かし、ハーブやオリーブオイルなどを使った健康志向のお料理がおすすめだそうです。また、パエリヤやブイヤベースなどもあり、近々メニューの変更をする予定だそうですがセット料金は2500円〜4000円。予約すればフルコースもOKだそうです。
ちなみに定休日はなく年中無休で営業時間はお食事時間が昼は11:30〜14:00、夜は5:00〜7:30で、その間はティータイムだそうです。
さて、お散歩も済み一休みしていると中沢さんが迎えに来ました。
そういえば今日は研修に来たのでした。お昼に飲んだグラスワインの心地よさに思わずまどろんでしまいましたが気持ちを引き締め、シャキっと
   よし、行くぞ。
まず案内されたのは駐車場の左にあった事務所のある建物。入口を入ると通路には昔のワイン醸造に用いた道具が展示してあります。左手前が除梗機その奥に圧搾機と畑を耕す鍬があり、その使い方を説明してくれました。
   
続いて右側にはこれも古い物ですが木でできた背負い桶とでも言いましょうか葡萄を収穫するときに担ぎ、もぎ取った葡萄を入れた桶と打栓機がありました。

   
主人が「これに似たものが家にもあったよ。」と、戦前までは家でもお酒を醸造していたのですが、その後使わなくなって、最近まで蔵の片隅にあったと言うことです。
   
奥に進むと小さなホールになっています。ここができた当初はこの場所がショップになっていて、私もその当時の記憶は定かではありませんが、カウンターがそのまま名残のようにポツンと取り残されている他はほとんど何もなく、壁にはこちらでウェディングパーティーをした様子を伝える写真がかけてありました。
かつて、この辺では当時としてはめずらしいヨーロッパ家具をインテリアとして配置してあって、
「わざわざ現地で直接買い付けて運んできた物です。」という説明を聞いた時に、「おしゃれだなぁ」と感じたことを思い出します。
この小さなホールも先ほどとは別の庭に面していて開放的な建物の作りが、外の芝生の緑を生き生きと伝えてくれます。自然に足は外に向かい、柔らかい芝生の感触を楽しむかのように少し歩いてしまいました。とても広くきれいに刈り込まれた芝生の先に葡萄畑が広がっています。
   
 ふと、今、この原稿を書きながら、この時また自然に庭に出て芝生の上を歩いてしまう、そんな自分の行動を振り返って、やはり日常的に目にすることがない広くて柔らかそうな芝生。開放的な気分になってしまうのは私だけではなく、きっと日本人の憧れとして自然にそうなってしまうのですね。
突然、脇で主人が一言。
       「犬と同じだなぁ・・・。」
失礼しちゃうわね。プン。
    …第4話につづく…

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