株式会社 越のむらさき 
新潟県長岡市摂田屋3丁目9−35
TEL 0258-32-0159  FAX 0258-35-9682


会社入り口にある道しるべ地蔵


名誉ある表彰状


左:煎った小麦 右:丸大豆


左:天然塩 右:挽き割り小麦


昔ながらの木樽


人気の越のむらさきと白王


蔵の間を抜ける旧三国街道
  かつての三国街道筋の道しるべ地蔵

 JR信越線長岡駅の南。宮内駅の近く。長岡市摂田屋。旧三国街道の道しるべの地蔵様がいつも柔和な微笑みを浮かべ今も道行く人々を見守っているようにも伺える。
 ここは「越のむらさき」の会社前。
この蔵の歴史は古く創業は江戸時代1831年で、昨今米百俵で一躍有名になった越後長岡藩の領地にあり、現在でもこの一帯は田んぼに囲まれ、古くからの集落が続いている土地柄。
 昔からの習慣を今に受け継ぎこのお地蔵様をお守りしている「越のむらさき」。実はこの会社が人気のおしょうゆ。「越のむらさき」を醸造している蔵元なのです。
「越のむらさき」のおしょうゆ造りは爾来170年間にわたり、より高品質な商品を追究し老舗としての誇りを頑固に守り続けると同時に、時代の変化をとらえた新製品の開発など、その姿勢は常に業界のお手本と言っても良いでしょう。

   老舗としての誇りと進取の姿勢

 地域に密着した醸造元として、本来の伝統を受け継ぎ、地道に本物を追究してきた頑固で譲れない部分では国内産丸大豆を使用した通常の2倍も熟成させる「丸大豆2度じこみしょうゆ」や業界では非常に名誉ある賞を受賞したうすくちしょうゆ「白王」も伝統がなせる頑固さの賜です。また、新潟の食生活や時代と共に変わる味覚の変化に合わせたおしょうゆの改良においては全国でも大評判の「越のむらさき」に代表されるかつお節や昆布を使用したおしょうゆなど、常に研鑽を忘れない真摯な姿勢が現在の人気を保ち続けている所以ではないでしょうか。

   歴史と時間の記憶・・・

 いくつもの蔵が並んでいるこの敷地内では蔵と蔵の間が中庭になっていて、おそらくそこは降り積もった屋根の雪を落とすための場所なのでしょうが、そんな雪が積まれるだけのこの場所に、ぽつんと小さな花壇があり、きれいな花が咲いています。この花壇は蔵人が、仕事の合間に手造りするのだそうです。素朴であたたかく、自由で明るい雰囲気を感じさせてくれる蔵の人たち。
きっとお地蔵様ととも流れてきた長い時間が蔵と蔵人をやさしく見守り続けているからなのでしょう。
 蔵と蔵の間を通っている旧三国街道。この先は峠を越えて関東に通じています。 このお地蔵様の台石には「右は江戸 左は山道」と彫られていて、かつて旅人が行き交った街道も今では通る人もありません。見えない場所でひっそりと咲く花が旅人のまぼろしと重なるような、ふっとそんな光景が頭をかすめたような気がしました。
       越のむらさきのおしょうゆ