おしゃれな欧風ワイン蔵 取材報告  (by えつこ)

新潟県巻町  カーブドッチ ワイナリ

第 15 話

実は地下貯蔵庫の見学後、最も端にある階段を上がるとそこが製造工程で最初にお伝えした撹拌タンクや圧搾機、そしてビン詰めラインがある建物になっていました。つまり駐車場から見て最も左の事務所のある建物から最も右奥の建物まで地下貯蔵庫がつながっていた事になります。
私たちはその最も奥の建物から地上に出て中央のショップがある建物に戻りました。
   
ショップの中はL字形になっていて、右にワイン販売コーナー。左が奥に深くなっていてワイン関係のグッズやノベルティーなどが所狭しと並んでいました。以前に比べて小物類は少なくしたということですがおしゃれなグラスやかわいい小物など目移りして困ります。しかし、ここにたどり着くまでにとても時間がかかったためそろそろショップの閉店時間です。
何ともう夕方の5時です。見学を初めてからすでに4時間。事前の予定ではこのワイナリーはそんなに大きくないので大体1時間くらいで終わるでしょうという予定でした。ところが熱心に教えてくださる中沢さんについつい甘え、たくさんの物を見させていただき、また、たくさんの事を教えていただきました。この原稿を書きながら改めてご迷惑をおかけしたのだなぁと今になって反省しています。
と、これで終わりのように書いていますが実はまだこの後があるのです。
私たちはあまりにも予定時間が過ぎ、中沢さんにご迷惑をおかけしたので、ここで失礼して今度はこのワイナリーに隣接している「薪小屋」という薫製工房を見学させてもらおうと思っていたのでした。その「薪小屋」はこのワイナリーとは別会社ですが経営者は同じ。ですから従業員同士もよく行き来をしているようです。
そこで私たちは中沢さんにお礼を言って失礼して単独でその「薪小屋」を見学しようと思っていたのですが、中沢さんは「一緒に行きましょう」とそちらにも連れて行ってくれることになりました。

そこはこのワイナリーの最も右奥の例の撹拌タンクなどがあった建物と細い道路を挟んで反対側に立っていました。
   
おしゃれなドイツ風の建物です。この建物はドイツ人の建築家カールベンスク氏が、日本の古い民家とドイツの伝統的な建材を融合させて作った物だそうです。
200年以上も前の重厚な柱や梁が私たちに安らぎを、ドイツから持ち込んだ木製の二重サッシや暖炉が快適さをもたらします。
ここは薫製工房というだけに自家製薫製をつくる作業場が併設されています。
何でも、ワイナリーのレストランのコックさんをソーセージ造りのために本場ドイツに修行に行かせ、そのコックさんが本場ドイツ仕込みのソーセージ造りをしているのだそうです。原料は近郷の岩室村産の「越後もち豚」を100%使用し、庭の菜園で育てたハーブや路地野菜を確かな腕で上品な味にしているとのこと。その他メインは本格イタリアンだそうです。
まず店内に入って最初に目にはいるのが真ん中にある大きな炉(かまど)。
   
薪の直火でソーセージや魚や肉をあぶってお客様に出すということです。
      
    …第16話につづく…

第14話にもどる        第16話にすすむ