初めてのワイン蔵見学2 取材報告  (by えつこ)

新潟県上越市   株式会社 岩の原葡萄園

第 5 話

 切り取ったぶどうの茎を持って剪定です。木に実った状態で十分に完熟させているために房の中にはいつくかの萎びた粒がありました。
     
 それをハサミの先を使って慎重に切り取り、きれいな粒だけを残し、つぶさないように丁寧にカゴの中にそっと置きます。
 同じように一房ずつハサミで切り取っては、粒の剪定をしてカゴに入れます。
 どうです。楽しそうでしょう。だってそれもそのはず。切り取ったぶどうは食べても良いと許可が出ているのです。
 私にとってもぎたてのぶどうをその場で食べる。そして、贅沢にも房のあっちこっちと、どこを食べても、また、あの房やこの房と1粒ずつ食べても全然かまいません。普通の観光葡萄園ではこんな事はできません。
 だってそんな事すればそのぶどうはたちまち売り物にならなくなってしまいます。
 完熟ぶどうはとても甘くジューシーです。
    
 私はここで主人と交代して食べることに専念しましょう。それではハサミを渡して脚立を・・・
 主人は脚立を使わなくても手が届くようで、すでにぶどうを切っています。
 甘い甘いと言いながら切っては食べ、切っては食べとはしゃいでいます。
 もちろん子供も大喜び。最初は皮をむいて、種を取りだして食べさせていたのですがとても間に合いません。
 好きなようにしなさいとばかりになすがままにしていたら自分で粒をもぎ取って一生懸命に口に運んでいます。
 まぁ、いいか。種はウ○チと一緒に出てくるでしょう。
 でもぶどうのシミが服に付いたら取れなくなってしまいます。・・・よだれかけを持ってくるんだった。

     
 収穫の途中で西山さんとお話ししたのですが、このカゴは通常は10kgのぶどうが入るのですが、この時期ですとぶどうの糖度が上がっているために12kgくらいの重さになるそうです。
 ワイン用のぶどうは小さな粒作りを目指すとのこと。何故かとお聞きするタイミングを逸してしまいましたが、そうすれば皮に含まれる色素の割合が多く、また、種に含まれる渋味の割合が多くなるからだと思いました。
 カゴもほぼいっぱいになり私は大満足。でも子供は服に付いたぶどうのシミが気になっています。
    
 そろそろ他の人達もカゴがいっぱいになったようです。みんな楽しそうです。それでは再集合ということでカゴに入ったぶどうはそのままに作業場前に戻ります。
 それと入れ替わりにトラクターが荷車を引きながら畑の中に入ってきて、今収穫したカゴを積んで行きます。
    
 これでとりあえず収穫体験は終了。あ〜あ、楽しかった。そして、おいしかった。ごちそうさまでした。
 それでは次にメイン会場に移動して仕込み体験が行われます。
 各自、登ってきた道を引き返し、イベント会場に戻ります。時間は午前11時過ぎ。11時30分からステージ上で昔ながらの仕込をやってみる予定です。
 その様子は次話でご説明しましょう。
     …第6話へつづく…

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