初めての酒造り体験 取材報告  (by えつこ)

新潟県長岡市  葛g乃川

第 8 話

 これが洗米機です。
    
この機械でお米を洗って、すぐに隣の醸造蔵「昌和蔵」にお米が流れていきます。
    
 この建物(蔵)は昭和30年に作られた鉄筋3階建ての建物ですが普通の建物と違って階段が無いのです。
 なぜかって?それは隣に隣接している建物にくっつけて建てたため階段部分は古い木造の建物の階段を共用して使うために階段のない、へんてこりんな建物になったそうです。
 まあ、そんなどうでもいい話はさておいて。それでは蔵の中に入ってみましょう。まず2階に上がって先程の原料米を見たついでに、お米に麹菌を繁殖させた麹米を見せてもらえるようです。
     
 いよいよ蔵の心臓部に入ります。
入口で履き物を変え、古い木造の階段を上がっていきますと、まず手洗い場があります。まず、全員で手を洗い、アルコールを噴霧して消毒します。
「昌和蔵」の内部に入りました。床は緑色の防塵塗料が塗ってあり、きれいに水が流してあります。
 大きな機械がごう音をたてながら動いています。それらの機械の脇に黄色い大きな四角いコンテナに入った麹がありました。
     
 精米したお米から麹になるには大変な手間と苦労が隠されているのですが、その辺のことは後でご紹介します。

 このお米は60%精米の麹、あちらは65%精米などと、いくつかの麹を見せていただきました。
      
 手にとってよく見ると、お米の所々に真っ白な産毛が生えているような感じに見えます。これが麹菌が繁殖して、その一部がお米の中まで入り込んだ「突き破精(はぜ)麹」と呼ばれる麹になっている状態です。
 もちろん私は食べてみます。
 少々硬く、あまり水気がありません。ご飯のように柔らかいわけではなく、ちょうどお菓子で「おこし」をバラバラにして少し柔らかく湿気たような感じと思って頂ければ近いような気がします。
 お味は良く噛むと甘さを感じることができます。でもあごが疲れてきそう。写真で見るとずいぶんたくさん取っていましたね。知らない内に全部食べていました。 
 麹の話はまた後にして、作業工程順に戻ります。
 先程の精米、枯らしが済んだ原料米を洗米してこの階に運ばれてきて、「浸漬」という工程に移ります。
 昔から手造りで行っている場合は、杜氏がストップウォッチを片手に竹カゴに入れたお米を水に漬け、時間を計って吸水させるやり方でしたが、ここでは浸漬タンクを使います。
 巨大な水槽のような容器でお米に水を吸わせ、限定吸水をさせます。必要な時間、お米に吸水させると一気に水だけを排水して吸水終了。
 適度な水分を含んだお米は容器の底のハッチを開いて下の容器に移します。
    
 この写真が吸水を終わって、お米が容器に入っている様子です。上の浸漬タンクからお米が出てきた所です。

    …第9話につづく…

第7話にもどる        第9話にすすむ