第11話
仕方がないので丸ビル視察は諦めて次の視察場所の上野駅に行きました。ようやく、このころ僕もお昼寝から目をさますと、久しぶりの上野駅はきれいになったねという声が聞こえてきます。昔、新潟から東京に来るときはこの上野駅が玄関口でした。ここは広小路口ホールです。とてもきれいになっていて見違えるようです。 つい最近改修されて「アトレ」と名前が付けられたショッピングゾーンになっていたのです。 中央改札口から続いているグランドコンコースを真ん中に左右に展開していて、片方が7番街という名前の商店街という感じ。また、反対側はレトロ館という名前のレストラン街になっているようです。広さはそんなにありませんがとてもきれいになって明るい感じがしました。僕が初めて見た上野駅は「きれい」という印象から始まることになるのですね。 |
執事達はそろそろお土産を買わなくてはと心配しているようです。そこで一時自由行動として各自夕食時間に集合と決めてそれぞれに散っていきました。僕の執事パパと乳母ママもお土産探しです。でも、東京といっても別にめずらしいものがあるわけでもないし、特産品もあるわけでもないし、悩んでいるようです。そこで食べ物で自分たちが食べたい物を何か買って、それをお土産にしているようです。紙袋が2つとビニールの袋が1つ増えたようです。ずいぶん重そうです。いつのまにか僕のマイチェアは買い物カートのように荷物がたくさん積まれています。今にもマイチェアのフレームがゆがみそうです。だいじょうぶかな? 買い物も済み、次は僕のお食事タイム。さっそくデパートへ。駅前の丸井でベビーコーナーを探しましたがありません。年齢層の若い人を対象にしているようで役に立ちません。そこで少し歩いてアブアブというショッピングビルに入ってみました。そこにもそれらしきものは無かったのですが女性トイレにベビーベッドの案内が付いていたのでとりあえず利用させてもらってミルクタイム。 |
僕のお食事の途中で執事Sからパパの携帯に夕食の連絡がありました。さすがに今回の幹事さん。自由行動になってから適当なお店を探していたのだそうです。お料理は韓国系無国籍料理だそうです。さっそく向かいました。お店の名前は「こり屋」。 地下のお店のようです。中は居酒屋さんのようです。飲み物は飲み放題とし、お料理を選ぶのに、まるで「じゅうたん爆撃」のようにメニューを指さしながら注文していきます。 お通しは韓国風の総菜が3種類、それから若鶏の唐揚げこり屋風から始まり、飲み物は生ビール、焼酎サワー、ウイスキーの水割り、コロナビールと それぞれが好きなものを注文しています。何だかわからないけれど注文している人。運ばれてきてからこれは何と悩む人。メチヤクチャです。 |
さらに、注文は続きます。山芋と卵のココット焼き、マグロのユッケ、牛すじの根菜煮込み、牛タンのしょうゆ煮、ボンボンカルビ、チヂミ2種類とすさまじいばかりの食欲です。しまいには僕の前にもお料理を並べてみんなが食べています。そんな場所にお皿を置くと、いたずらして散らかしてしまうぞと思念を送っても誰も気にも止めてくれません。何なんだこの人達は? とにかくもうこんなレポートはイヤです。当分僕にお仕事をさせないでください。さっさと終わりにしましょ。以上で大江戸漫遊記の終了です。 あーあ、疲れた。バイバーイ。 …第11話 完… |