第9話

 待たせしました。食べ物偏です。オッと…待っていたのは私だけですね!見てください。食べ物が出てきた途端に、この笑顔ニコッ!!まずはシーザーサラダとチーズの盛り合わせ。パルミジャン・マスカルポーネ・ゴルゴンゾーラの3種類。これはワインがすすみます。特にゴルゴンゾーラは癖が少なく、奥深い味わいが楽しめました。続いてピザ2種類。
マルゲリータとBOMBA AL PROSCIUTTO(ボンバー アル プロシュット)と言ってこちらのお店の自慢のオリジナルピザ。何でもボンバーとは爆弾≠フ意味なのだそうです。メニューには日本語でわかりやすく、『ドーム型ピッツァ生ハム乗せ』と書いてありましたが、ご覧のように最初はドームのようにピザ生地がプックリふくらんで出てきます。それを一旦ウエーターが持ち下がり、爆発させて、ふくらみを潰してくるのです。
私の左手にあるのが、爆発後のピザです。生ハムの塩気と爆発させた生地のパリパリ感が絶妙のバランスで調和していました。
 次は狂牛病など全然気にしないお肉大好きの私たちは、『牛フィレ肉のグリル 茸ソース』とろけるような柔らかいフィレ肉をフレッシュな茸を使ったデミグラスソースが一層引き立てていました。そして、パスタは2種類。
おなじみペペロンチーノと、生ウニと甲イカのスパゲッティー。柔らかくて甘い生ウニと、歯ごたえのあるイカが抜群。ただ残念なことに量がチョット少な目。「何を言っているんだ。ほんの数時間前に、ものすごい量の朝食を食べたばかりだろ!」と言われましたが、それはそれ。これはこれ。
 最後はエスプレッソでしめようと、私がオーダーすると、またしても変わり者が約2名「俺は喉が乾いたから、最後はやっぱりビールにしようかな」ですって。もう、この人たちは真っ昼間からどれだけ飲めば気が済むのでしょう。「どーぞ、お好きなように」としか言いようがありません。本当にビールは水代わりのようにしか感じていないようです。恐るべし、酒屋の青年部。


 たち一行は、レストランを出て一旦解散。後は、帰りの新幹線の時間までフリーとなりました。隅田川に架かる吾妻橋を再び浅草方面へ戻り、他のメンバーはその橋のたもとにある水上バス乗り場へ向かいました。何でもここからお台場までお船で行くのだそうです。とっても時間がかかると思うのですが、お腹もいっぱいになり相当アルコールも入った人たちには、周りの景色を見ながらと言うよりも、ちょうど良いお昼寝タイムになることは疑いようもありません。
 そして私たち夫婦はと言いますと、みんなを橋の上から見送って、またしても記念撮影。主人が一生懸命私にポーズを取らせます。最初は何のポーズなのかしらと思っていたら、先程のアサヒビールさんのビルの上にのっかていた、オブジェを私の手のひらに乗せているように見せたかったらしいのです。どうでしょう?そのように見えますか?「アッ、う○こが手に乗ってるよ!」などと、馬鹿なことを言っているのは、主人だけですよね。くれぐれも、このオブジェは『炎』です。お間違えのないように。アサヒビールさんごめんなさい。
 さて、この後の予定などまるで決まっていない私たちは(すいません。食いしん坊の私たちは、夕食だけは決まっていました)橋を渡りきった所の交差点で思案中。そんなところで目に飛び込んできたのは人力車。「ワァ〜イ、一緒に写真撮りたい」と、乗る気も無いのに?人力車のお兄さんにお願いして、またまた記念撮影です。
のりのいいお兄さんで、一緒にポーズを決めてくれました。そして、一応お兄さんも商売ですから、人力車観光の説明をパンフレット片手に熱心にしてくれたのですが、時間的余裕・料金面・見たい場所の折り合いが付かず、やむなく?パス。でも、浅草の見所をいろいろ教えてもらって、とってもためになりました。特に、その中でもタイムリーな情報で、今日は酉の市が行われているとのこと。ちょうどこのタイミングで浅草に来られることなど、なかなか無い私たちは即決。お兄さんにお礼を言って別れた後、道路一本渡った所からタクシーに乗り込み「酉の市をやっている所まで!」人力車のお兄さんからは情報だけ仕入れて、移動はタクシーなんて、何て薄情な私たちなのでしょう。ゴメン。
       …第10話につづく…

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