初めての酒造り体験 取材報告  (by えつこ)

新潟県長岡市  葛g乃川

第 2 話

 「吉乃川」の敷地は広大で、噂によるとその広さは約1万坪。東京ドーム?何個分かは知りませんが、それより全然広いそうです。ですからここも敷地内を分断するように旧・三国街道が通っています。その旧道を少し歩くと右手に小さな木造平屋建ての小屋がありました。ようやく目的の場所に到着です。
    
 時間は午前8時45分。集合時間ギリギリセーフです。私たちはいつもこうですね。
 それにもかかわらず「瓢(ひさご)亭」入口でハイポーズ。
     
瓢(ひさご)とは「ひょうたん」のことで、こちらの蔵では「ひょうたん」を商標といいますかイメージデザインとして使っています。
 それでゲストハウスの名前も「瓢(ひさご)亭」としたみたいです。
 中に入って見ましょう。
    
 中は広いワンルームになっていて杉の丸太を縦に割った長テーブルに、これも杉の木を輪切りにした丸太イスの組み合わせで、60人以上はラクに入れる広さです。
 窓際には古くから使われてきた酒造りの道具が所狭しと、また、壁一面に飾ってありました。
    
 主人が「昔、家の蔵にも同じような道具があったよ。」と言っていましたが、私にとって初めて見る道具ばかり。何に使うのかほとんどわかりません。でも、今まで色々な酒蔵見学に行った経験から何となくこの道具はこんな使い方かなぁと想像してみました。

 実は道具それぞれに名前が書いてあったので、その名前から多分こんな風に使った道具なんだろうなぁと思っていたのです。
 それにしてもどうですか?酒屋の嫁らしく少しは成長してきているでしょう?エッヘン。
 でもお酒の成分の分析機器となるとさっぱりわかりません。
    
これは日本酒度計でしょう?アレ?パスツール何とかって何?以前聞いたことがあるような名前ですが思い出せません。
 まぁ、細かいことは気にしないで次にいきましょう。
    
テーブルの上に酒米の「精米歩合」の違いによる見本が置いてありました。
    
 「精米歩合」とは酒造りのときに、お米を削りますが、玄米を100として、お米を削って残ったお米の中心部分の重量を言い表す表現方法です。
 ですから例えば精米歩合65%というとお米の外側の35%を削って、ヌカにして捨ててしまい、中心の65%を酒造りに使うということ。精米歩合40%というと半分以上の60%をヌカにして捨てて、お米の中心の40%だけを使って酒造りを行うということになります。ですから精米歩合の数字は小さい方がお米の芯で造ったお酒ということになります。
 一般に食用のお米には「精白」(精白歩合)という言葉が使われますが、これは「精米歩合」と逆で、玄米に対して、ヌカとして削った重量を言い表します。ですから精白の数字は大きい方が削っているということになります。
 食用米「7分搗(つ)き」というと精米歩合93%ということになります。

    …第3話につづく…

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