第4話

 お酒がすすむに連れてみんな酔っぱらってきたようで言うことがバラバラ。段々聞いてられなくなってきました。
 時々追加したお料理も運ばれてきます。そのたびに乳母ママはうれしそうな顔をします。そうすると僕もうれしくなります。
      
 まだまだ試飲会は続きます。今度は焼酎の試飲会の様相を呈してきました。
それでは順に試飲の感想をご紹介しましょう。お断りしておきますがこれはあくまで執事たちの主観並びに個人的な感想でして、決して批評するつもりはありません。その辺の所はわかってやってください。
それでは始めます。
 6.森伊蔵(いも)
いもの香りがよい。まろやか。寝かせているようだ。ドシンと来ない。さっぱりしているが後で甘味を感じる。
独特の酸味のきいた香りがよい。酸味とのバランスがよい。
 7.なかなか(むぎ)
幻の焼酎「百年の孤独」の熟成初期の原酒。百年の孤独はまるでウイスキーだがこれは焼酎。優しい香り。ストレートな香り立ち。辛口で旨味が足りない。酸味が強い。
 8.廣喜(いも)
いかにもいも。まろやかさが無い。
 9.火振りダバダ(くり)
四国四万十川流域の栗で造られた焼酎。たしかに栗の香り。
 10.森伊蔵のお湯割り
普通のいも焼酎のように臭くない。この焼酎独特の香りが心地よい。飲み口がスッキリしていて宴会で飲みたい?



じぁあ、これは何なんだい?これは宴会といわず何と言うんだろうね。まったく。
僕はみんなのお料理に付いてきたトマトを食べさせてもらいながら聞いていたけど好きなことばかり言って・・・。


しようがないので少し執事Sと遊んでやることにしました。
      
この執事たちの中ではこのSさんが最も僕と相性が良いようです。時々僕を気にかけてくれて、面白い顔をしてくれるので僕もつい大げさに喜んでやってしまいます。
     
こういうのも疲れるのですが、たまにはサービスしてやらないと・・・。
それにしてもよく食べる執事たち。
ちなみに上の料理は赤鳥のたたき、あんきも、そして、これは牛すじの煮込みです。
でも、僕もそろそろ限界。大人のお付き合いも疲れますね。
最後にアボガドとマグロのカルパッチョが運ばれてくる頃には僕はもうグロッキー。でも乳母ママは未だにお料理ににっこり。
     
ようやく食べる物も食べ、飲む物も飲んだ執事たちは重い腰を上げ、お開きにするようです。乳母ママはほとんど僕のお相手をしていたものですから、執事パパは大忙し。写真を撮ったりメモしたり、お酒の味見して、その合間にお料理を食べる。
それにしても上機嫌の執事たち。とりあえず今日の予定は大満足のようでした。あー疲れた。
     
      …第5話へつづく…

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