始めてのビール工場 取材報告 (BY えつこ)

第2話 (大江戸漫遊記 第7話)

 ホップの開花時期は8月から9月ですのでその前後に摘み取るわけですが、とても強い女性ホルモンを持っているので男性の作業員でもオッパイが大きくなると言うことを以前に聞いたことがあると主人が言っていました。
    
    
そして、原料としてとても大切なものの1つとして何と言っても水ですね。ここ武蔵野ビール工場では丹沢水系の地下水を利用していて地下1000メートルの井戸から水を汲み上げて使用しているのだそうです。
私たちは次のホールに向かいました。そこには大きな麦汁を造る釜の模型があり壁には製造工程も書いてありました。
     
 3.発酵−麦汁から「ビール」に
次の製造工程では、仕込でつくられた麦汁に「酵母」を加えます。酵母は麦汁中の糖を取り込み、「アルコール」と「炭酸ガス」をつくり出します。またこの時、ビールの香りとなる様々な成分もつくられます。
     
その様子は次の暗い通路のような場所のテレビ画面で発酵の様子を見せてくれました。


発酵期間は10日間ほどで、いままで麦のジュースだった麦汁がアルコール約5%の「ビール」になるのです。
       
続いて奥の方に行くとガラス窓越しにたくさんの小型のタンクが並んでいるのが見えます。
     
 4.貯酒−ビールを熟成させる
このタンクは貯酒タンクと言い、発酵が終わったばかりのビールは、まだ少し味が荒々しいので、もっとおいしいビールにするために2〜3週間かけて熟成させます。0℃に温度管理されたタンクの中で、じっくりとビールに炭酸ガスが溶け込むとともにオリが沈み、徐々にビールの味や香りがまろやかになっていくのです。
この貯酒タンクは全長9メートルの横長の形をしていて、容量は34,000リットル。大瓶に換算して52,000本。毎日1本ずつ飲んでも約143年かかる量だそうです。
この工場内には、このタンクが400本あるそうです。
    
通路を通って奥に行くと次のコーナーではろ過の様子を説明しています。
 5.ろ過−オリや酵母を取り除く
熟成を終えて最高においしくなったビールを、容器に詰めて製品にする前に、オリや役目を終えた酵母を完全に取り除きます。左の機械が「ろ過器」の模型です。大きさはちょうど人間の高さくらいです。これは模型ですので縦に機械を開いて中の様子を見やすくしています。ろ過器の内部は丸い円盤のようなものが何十段も積まれている構造です。
     …第8話へつづく…

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